ストロボ

オススメ!
喜多川光司は名の知れた50歳のカメラマンである。時代の波に追われて仕事は全盛期よりは減り、今は依頼された仕事には応えている。
スタジオに、1本の電話が入った。写真を撮ってほしいという、若い女性の声。
その女性は、母の遺影を撮ってほしいといった。母が、昔喜多川に写真を撮ってもらった事があるといっていたようだ。しかし、喜多川は、思い出せなかった。
彼女を撮っていく事で、自分のカメラマンとしての生活を考え直すようになる。
愛し合った女性カメラマンを失った40代。
先輩たちと腕を競っていた30代。
病床の少女に出会い、撮影をしたことで成長を遂げた20代。
そして、学生時代。友人と別れ、自分の道を見つめるようになった時代。
夢を追いかけた季節が、甦る。

久しぶりの真保さんでした。
とっても素敵でした。
最初は凄く読み方に困ったのですが^^;
だって、5章から始まるんだもん。年齢も若くなっていくし。回想なのかな?と思った。
でも、ちょっと違うかも。そんな簡単な言葉では言い表せない感じ。
そして、筆者が考えた数々のカラクリもあります。
なので、是非、あとがきも最後に読んでください。更に、この作品の面白さが増すと思います。
同じ人物が主人公で、年齢が若くなっていくんだけど、それぞれ別の話というか、一つ一つの作品として、とても楽しめる。
面白かったです。
でも、あとがきを読んで、やられた〜と思った。気づかなかった〜。
奥さんのこと、気づいた人はいるのかなぁ・・・。

〈新潮社 2000.4〉H18.6.10読了