
昭和61年の夏。
ワタル、ノリオ、ハム太、ヤンチャの4人はいつも一緒に遊んでいる小学4年生。
夏休み明けから、ヤンチャが原因不明の病気にかかり、入院する事になる。
身体中に発疹ができ、咳をしていた。
日に日にやつれ、ヤンチャの姿は変わっていった。
3人は、ヤンチャを救うため、未来から医者を連れてこようとタイムマシンを作り始める。
何だか村山作品であんまり有名でない作品を多く読んでいる気がする・・・。
って言ったら失礼だね。
かわいい作品だけど、重みがあるなぁって思った。
病気の原因が人間のせいだってことはわかったけど、それがどうしてヤンチャにくるのか。
何にも悪くないのに。
そう考えるけど、何も出来ない悔しさが伝わってきた。
タイムマシンは、完成しないって事は分かっているけど、それを作っているだけでヤンチャの支えになっているし、もしかしたら奇跡が起きるかもしれない。
そう考えて作っている3人は逞しくもあり、悲しくもあったね。
「約束」って、必ず守らなければならないけど、時間がたつとその気持ちが薄れていってしまうっていうのが、何だか伝わってきた。
何だかせつなかったねぇ。
〈集英社 2001.7〉H18.4.30読了
「約束」も泣けましたね〜。
村山作品て長い作品は勿論ですけど、この作品や「最後の恐竜ティラン」みたいな短い作品でも上手く人を泣かせる事が出来る人だなって思います。
最近出版された、村山訳「アリス」が気になってます