
オススメ!
拝島時子がゼミの旅行から帰ってきたとき、電話がかかった。
母の瑛子が、旅行先で倒れたという。
時子はすぐに母の元、岐阜へと向かった。
母の症状は、ただ、眠っているだけ。
あとは何の異常もないという。
まさか、母は遂に「裏がえ」されたのだろうか。
時子は恐怖におびえる。そして、家に帰ってきたときに違和感を感じた。
父が失踪した時から、冷蔵庫に貼りつけてあった、電話番号のメモがなくなっていたのだ。
悩んだ末に、時子はメモに書いてあった電話番号へ連絡を入れる。
それから「洗濯屋」の、火浦と言う男性に会うことになった。
常野物語「オセロ・ゲーム」の続編です。
そちらを読んでから、読むことをオススメします。
遂に分かった拝島家の真実。って言う感じかな。
10年以上も姿を消していた父親の姿が浮かび上がってくる。
何故今頃になって、現れてきたのだろうか。
そして、一族に伝わる「裏返す」「裏返される」という行為は何なのか。
ドキドキしながら読みました。
やっぱり読むのは止まらなくなって、結局1日で読んじゃった^^;
でも、ラストがやっぱり、ちょこっとだけ、ん?って思ってしまったんだけどね。
とても強かった父は、本当に「裏返され」たのだろうか。信じたくない。
瑛子はずっとその思いを抱えて10数年を生きてきた。
それなのに、この結末でいいのかなぁって、ちょっと思ったんだ。
素敵なラストだとは思うんだけど。
そして、初めて登場した「洗濯屋」
「洗って、叩いて、白くする」という行為を行っている人々。
恩田さんの世界観は凄いです。
よく思いつくなぁ、って。
全体的には、私は満足です。
この家族には、幸せになってほしいなぁと思いました。
〈新潮社 2006.1〉H18.2.19読了
「裏返す」「裏返される」真相が分かった時は、えっ?と思いました。
それじゃ、意味ないんじゃないのって…私の理解力不足かもしれませんが
「洗濯屋」の火浦いいですね〜
なんか、暗そうだけど(笑)
また、「常野」シリーズの新作が、読みたくなりますよね。