監督:ミロス・フォアマン
Story
1963年9月のある日、オレゴン州立精神病院に一人の男が連れられてきた。ランドル・P・マクマーフィ。彼は刑務所の強制労働を逃れるために狂人を装っていた。しかし精神病院はもっと悲惨な状況にあった。絶対権...(詳細こちら)
大学の授業で見たもの。
この映画が公開された事によって廃業となった病院が数多くあったとか。
内容は壮絶。
精神病院の凄さがわかる。
あまりにも一定した生活。隔離された空間。拘束された毎日。自由は許されない。
医者の許しがなければ退院が出来ない。
ある意味、刑務所よりもひどいのかもしれない。
マクマーフィーは刑務所から来た人で、悪い奴なのかもしれない。
でも、彼のやっている事は人間として正しい。
看護師や医師のやっている事の方がよっぽどおかしい。異常。
マクマーフィーや他の患者がどんなに訴えても、看護婦達は病気だからこんな事を言うんだ。と思って取り合ってはくれない。
全ては患者のためと決め込んで、日常生活を変えようとしない。
治療のためと、大きな音楽を毎日流し、人がつけ込んで欲しくない部分の心の傷までこじ開けようとして、患者をベルトの付いたベッドに寝かせる。
患者を人として捉えていないし、みようともしていない。
そして、以上だと思ったら、体罰ともいえる”治療”を施す。
もしかしたら、死にいたるかもしれないのに。
本当に精神異常になってしまうかもしれないのに。それが医師達自身がわかっていない。
どうなのよ?
マクマーフィーの患者達に言った言葉「お前達はそこらへんにいる奴らと変わらない。」本当にそう思う。
ただ、自己表現が苦手なだけなんだと思う。
それなのに、ハナから異常者扱いしている病院側の人間はどうなんだろう。
もしかしたら、病院側の立場になるかもしれない私から見て、凄く衝撃を受けた。
最後が切ない。ひどすぎる。
チーフの行った行動は正しい。
そして、マクマーフィーが衝動的にしてしまった行動も、皆を代表して行った事だと思う。誰しもがそう感じていたはず。
彼は正しい。
間違っているのは、自分の治療法方が正しいと思い込んでいる人間だと、私は思う。
ちいこです。よろしく。
この作品、ジャック・ニコルソンの出演作の中でも特に好きな作品です。
「心の自由を奪われるな」
この作品を観るたび感じます。
あと別の作品になりますが「イルマーレ」韓国の映画みたいと書かれてましたが、あれは同名の韓国映画のハリウッドリメイク作品です。
「夢十夜」原作、とても面白いですよ。
実は私、夏目漱石の作品の中で、この作品が一番好きなんです。
映画の中でダントツに面白かったのは、阿部サダヲさんの夜。モノクロで、まるで隠し砦の三悪人(黒澤監督の方)みたいなプロローグから、全編2ちゃんねる用語のオンパレードにするとは・・・しかも字幕付きって・・・。流石、松尾スズキ!何度観ても笑えます!