いつかパラソルの下で

もうすぐ父の1周忌。
それをどうしていくか相談するため、久しぶりに兄弟3人が集まった。
実家から離れ、ほぼ絶縁状態だった春日と野々。
ずっと実家で暮らしており、父の言葉を忠実に守ってきた末っ子の花。
集まったものの、話は進まなかった。
その原因は父にある。
父、大海はとにかく厳格で、野々は20歳で家を飛び出した。
25歳になった今はストーンマートでフリーターをしており、恋人の達郎と同棲している。
父が死んだ今になって、父の男女関係が浮上する。
段々調べていくうちにとんでもない事実を知る。
父のことを詳しく調べるため、3人は父の故郷佐渡島へ向かう。

森さんは児童書ってイメージ。
でも、これは思いっきり大人向けの本。
「永遠の出口」に次いで2作目なのかな。
児童書はいろいろなことが勉強になる感じ。
ラストはあったかくなるような感じ。
この作品はやっぱりちょっと違う気がする。
前向きにさせてくれるのかな。
父親のことを調べたことで、結果的には満足にいかなかったとしても、得たものは大きかったんだね。
「永遠の出口」はあんまり好きになれなかった。
でも、この作品は好きだよ。

〈角川書店 2005.4〉 H17.7.1読了