落花流水

甘ったれで、わがままな7歳の少女手毬。
彼女が言えばなんでも叶う。誰でも言うことを聞いていた。
しかし、母の死から少しずつ人生が狂いはじめていく。
17歳。かつて姉だった人を母と呼ぶ暮らし。
そして、母の再婚。
27歳で結婚。子どもに恵まれ、少し複雑な家庭ながらも幸せを掴む。
37歳。その家庭を捨て、幼馴染と共に駆け落ちをする。
そして。。。
何度も名字が変わり、運命に翻弄される手毬。
彼女にとっての幸せな家庭は見つけられたのだろうか。

山本さんの本はどうして読むと止まらなくなるんだろう。
最初っから最後までぶっ通しで読んでしまった。
でも、内容的にはちょっと切ない。
1人の人の人生をたどっていくのは、あんまり好きではないかなぁなんて思ってしまった。
捨てられてしまった男達が、可哀想だって思った。
その人たちにだって、人生があるのになぁって。

〈集英社文庫 2002.10〉 H17.7.5読了