
アナウンサーの千波、作家の牧子、元編集者で写真家の妻となった美々は、高校からの幼なじみ。
牧子と美々は離婚を経験、それぞれ一人娘を持つ身だ。
一方、千波は朝のニュース番組のメインキャスターに抜擢された矢先、病を宣告されて降板を余儀なくされる。
それを契機に、三人それぞれの思いや願い、そして、ささやかな記憶の断片が想い起こされてゆく。
素敵な作品でした。
登場人物が1回ずつ主人公になるのよね。
それがまた良かった。
出てくる人みんなが相手に対してどう思っているのかがわかるから。
やっぱり1番気になったのは千波さん。
仕事にかける情熱も素晴らしい。女性として尊敬したいくらい。
その分、千波に与えられた試練は厳しいな。
良秋という最良の人に出会えた事は、良かったんだけど。
二人の関係はとても羨ましいくらい。素敵でした。
そしてなにより、千波、牧子、美々の関係がいい!こういう友達関係を築いていけたら、いいなぁと思う。
牧子とさきは「月の砂漠をさばさばと」のお二人なのね。
千波が歌を歌うまで気付かなかった・・・。
鈍いなぁ・・・。
〈朝日新聞社 2006,7〉H18.10.6読了